月はどっちにも出ず(フィリピン初体験)

 

ある日のことだ。
唐突に訪れた友人(♂、プチ引きこもり)と家で二人酒を飲んでたわけだが、飲めば飲むほど暗くなる勢いだったので(今さらお互い明るい話題になるのが無理)、

キャバくらい行っとくか?

と切り出した。
友人も一瞬その気になったが、

でも、今は日本の女とは話たくない・・・

とポツリと付け足してきたので、

うーん、しばらく会わない間に何かツライ目にあったんだね

と、心配しようかとしたが、まあ、それはそれとして、

じゃあフィリピン行こ!フィリピン!!

と強引にテンションをあげて、繁華街を目指した。
実は、俺にとっても初めてのフィリピンパブ体験だったのだ。
一度は体験しなければならない、と思っていたものの、なかなか機会に恵まれなかったので、これは絶好のチャンスである。
まずは立て看板で見つけた激安フィリピンパブに出向いてみたが、ここは満員で入れなかった。
仕方ないので、もう何の情報もなくビルの看板だけを頼りに、Aというショーパブのドアを叩いてみた。
そこはフィリピン人とタイ人を混同させて、「アジアンパブ」を名乗るというなかなか適当なコンセプトがウリの店だったが、入店した瞬間にその日のショーが終わるというタイミングの悪い入場となってしまった。
ショーが終われば、ショーパブと言っても単なるパブでしかない。
脇に座ったフィリピーナに全神経を注ぐことにした。

日本に来て、どのくらいなの?

まずは社交辞令で、聞く。

マダ、3カゲツデス。

その割には日本語上手いな、と関心していると、
そのフィリピーナは、返す刀で、

アナタハ、ニホンニキテ、ドノクライデスカ?

と訊いてきた。

へっ??
いや、俺、生まれてからずっと日本なんですけど。。。

と言うと、

アナタ、チャイニーズジャナイノカ?

などと訊いてきた。

いや、まあ、何人でもいいんだけど、
俺、今日本のお店で、日本語で話し掛けてるのにね。。。

良く分からないが、よっぽど中国人らしい振る舞いをみせていたらしい。

続いて、また社交辞令の一種で、

この仕事はどう?

と訊く。すると、そのフィリピーナは表情も変えずに、

ラク。スワッテルダケ。ラク。

と、あっけらかーんと答えてくれた。

うーん、まあ、そりゃそうかもしれないけどさ。。
ホステスの仕事が座ってるだけって、客の立場で直に聞かされるのはどうなのかね。

と、時間は幾らもあるのに、どうも気持ちよく会話が続かない。

周りでは、肌を多分に露出したフィリピーナとタイ人を相手に、ここぞとばかりに肩を組んだり、口説きモードに入るリーマンの姿をあちこちに見受けられる。
しかし、俺はそのような分かり易いコミュニケーションスキルを持っていないため、言葉と文化の壁に立ち(座り?)尽くしてしまった。

と、いうことで私的には何の発展もないまま退出となった。

ただ隣にいた友人は、日本語ペラペラのフィリピン人相手にわざわざ片言の英語で話し掛けるという訳のわからないコミュニケーションを取った後、帰り際、ボソッと、

俺的には、楽しかった。。

と呟いていたので、とりあえずは良かったのかも知れない。


本日の結果

投資額    7,000円
回収額        0円(何もなし)
収支    −7,000円

 

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